著作権所有者 宇井清太
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5 考察
  本当に、ランは発芽するときのみラン菌が必要なのか?
   この実験での最も重要なところである。
   発芽以後は、ランは本当に独立栄養植物になるのか?


   SUGOI-neは宇井清太新発見のラン菌入りのコンポストである。
   その最大の特徴は自生地における炭素循環を再現したところになる。
   ランとラン菌との共生関係において、発芽、生育のエネルギーは、ラン菌によって分解され、ランに供給されるのは糖である。
   SUGOI-neのラン菌が、実際に糖を供給すると発芽以外にどのように生育に影響するかはほとんど知られていなかった。
   SUGOI-neを開発してから満3年。
   この期間に洋蘭、東洋ラン、野生ラン、及び他の多くの菌根植物で栽培試験されたが、ほとんど全ての実験で素晴らしい生育が
   見られた。このことから、ラン菌とランとの関係は発芽時における共生関係のみでなく、その後の生育ステージにおいても
   エネルギーとしての「糖」などの供給が行われていると考えられる。
   ラン科植物の中には光合成を行なわない腐生ランが存在する。
   腐生ランはラン菌が行う炭素循環における糖をエネルギーにして生存するランである。

   このことから、実験では、普通の栽培では徒長する光補償点に近い遮光の下で栽培を行って発芽以後の生育を観察した。
   その結果は写真に示すように、非常な弱光下の条件にかかわらず、その生育速度、葉茎は丈夫で健康で正常に生育した。
   これまでのラン菌のいないコンポストでは、この時代の生育に必要なエネルギーは葉における光合成によって作られたもので
   賄われ生育する。
   無菌培養の場合、光のない条件で培養し、プロトコームが形成され発芽するが、
   この場合のエネルギーは培養基に添加された「糖」である。
   この糖添加こそ、ナドソンが100年前に発見したラン菌による炭素循環の糖である。
   つまり、種子から発芽する段階では、全てのランが「腐生ラン」のDNAと同じだということである。
   ラン界はこれまでランの一族の中に「腐生ラン」というものがあることを知りながら、
   「腐生ラン」の栽培が極めて困難、または不可能であることから、栽培書から「削除」されてきた。
   これまでの趣味のラン栽培ら削除されてきた。
   このため、炭素循環の理論が栽培の中で取上げられることはなかった。
   この理論が、ランの発芽時ではラン界では当たり前のことであるが、
   フラスコから出した瞬間から、ランを一般の植物と同じ独立栄養植物として栽培している。
   現在のラン栽培法は、肥料で作る栽培法である。
   農業の作物栽培の理論をランにそのまま移行したものである。
   ランが菌根植物という捉え方で書かれた栽培書はない。
   これほどまでに細分化された植物分類からのラン書がおびただしく出ているのに・・・・。
   タテワリの学問の弊害である。
   ランの全体像が見えなくなっている。
   現在のラン栽培の盲点であろう。
  
   SUGOI-neには前記したように「ラン菌」が生息しているが、本実験では、非常に弱い光条件であるにもかかわらずに、
   最適な光条件下での生育、葉茎が極めて健全であるが、これを作り上げるエネルギーは葉のおける光合成のみで賄われたとは
   考えにくい。この弱光下のことを考えれば、この健全な葉茎と生育スピードは、ラン菌による炭素循環がSUGOI-ne栽培鉢内で
   構築され糖が供給されたと考えられる。
   ランは発芽後はラン菌との共生関係を解消して独立栄養、葉における光合成による栄養で生育、生存可能という考えが常識化
   しているが、この実験結果から考察すれば、発芽後も共生関係を持続すると推察することが出来る。
   この考え方に立てば、SUGOI-ne栽培が、ほとんどランにおいて素晴らしい生育をすることが理解出来る。又、極めて衰弱した株が
   急激に回復することも理解出来る。

   
  このことから、現在まで行なわれて来たラン菌がいないコンポストでのラン栽培は、自生地再現の炭素循環による
  糖がないことから「肥料」重視栽培が行われてきたが再考しなければならないと考えられる。
  ランには前記したように葉における光合成を捨てた腐生ランが存在する。
  このランの進化を考えれば、葉を持つランにおいても腐生ランの養分吸収、即ちラン菌との共生関係持続における  
  養分吸収を全く捨ててはいないと考えるべきであろう。


  野性らんを山から採取して庭に植えた場合、年毎に株が衰弱し、やがて絶滅する。
  この現象は庭に自生地の炭素循環がないことによって起こる衰弱であろう。
  更に、エビネにおける激しいCymbidiumウイルスの伝染、多くのランにおけるナンプ病の発生なども、
  エネルギー不足が大きく関係していると考えられる。

  以上のように、現在ラン栽培における多くの問題は、自生地と大きく乖離した埴生、つまりラン菌の削除された
  コンポスト使用によることの弊害が関与している。
  ラン菌による炭素循環を栽培において再現したSUGOI-neは、今後、ラン栽培上の多くの問題を解決するものと期待される。


  これまでのラン栽培の問題点
    肥料を与えられない。
    肥料が吸えない。
  これまでのコンポストではこの問題があるために、衰弱した株を回復できない、または、困難であった。
    根が痛んでいるもの。
    株が弱っているもの。
    株分け後。
  ランが最もエネルギーが必要な時、ラン栽培では逆にエネルギー欠乏状態で発根を促してきた。
  養分ゼロに近いコンポストで植えて、尚且つエネルギーを消耗させる栽培法。
  このような株に必要なのは生きるためのエネルギーである。
  体内に蓄えた養分のみでなく、別なエネルギーが欲しい。
  年金のみの生活では・・・・。
  ランには人間と違って、本来「老後」はない。
  若さを維持するシステムへの進化は、生物の究極の目標である。
  その中でスローライフと炭素循環の糖の関係が構築されたと考えられる。
  ユックリズムのランのライフサイクルを、現代社会の、日本のせわしい時代に組み込むところに、
  「より早く」・・・・生育させたい・・・という栽培法が生まれた。
  手っ取り早い「肥料」にこだわる。
  元気な時は肥料は効く!!
  しかし、一度元気がなくなれば・・・肥料は何の役にも立たない。

  巨大への進化を捨て、あえて永遠の道を選んだ。
  だから本来、ランはシタタカな植物である。
  だからこそ、軽石、水ゴケ、バーク・・・・杉皮でも生きられる。
  だが、喜んでいるわけではない。
  このことを再認識すべきであろう。



 関連する論文
               5      
   
  
株元の太さは手指と比較するとわかるように極めて太い、
培養基育成の苗ではこのように太くはならない。



 1 栽培環境及び管理
    右の写真のように培養コンテナの上部を紫外線カットフィルム、
    ダイオネット40%スダレで遮光。
    約8000ルクス。この照度は苗育成では暗すぎて徒長する条件である。

   無肥料栽培。 

 2 SUGOI-ne1号によるCymbidium種子発芽
    2006年、SUGOI-ne1号によるCymbidium播種でプロトコーム発生。
    本ホームページで詳細掲載報告済み。

 6月19日の状態から約90日後の生育状態であるが、
 この生育速度は、フラスコの培養基及び、水ゴケ、バーク植えの
 苗育成の場合と比較すると、これまでの経験にはないものである。
 発芽から一気に生育する。
 4 株苗の健全、活力について
    
 約90日でこれだけ急激に生育した
 2007年9月15日の状態 
 2006年6月19日の状態
 3 ラン菌による脅威の生育と生育速度について
    プロトコームから幼苗時代の生育速度は、培養基での生育に比較すると数倍の速さになることが実証された。
    その状態は下の写真の通りである
 2006年6月19日の状態
ランは自生地ではラン菌による炭素循環の糖で生き延びてきた。
この糖をエネルギー源として生きてきた。
しかし、我々は、この自然の法則を忘れ、ラン菌のいないコンポストで植えてきた。
しかも、ほとんど養分を含まないもので植えてきた。
ランが生きるための養分を「肥料」に頼ってきた。

この栽培法は、ランの自然から大きく乖離したものである。
水ゴケ栽培の限界である。壁である。
軽石、バークの限界である。壁である。
この壁を破らなければ、ラン界が発展することはない。
貴重な種、品種が次々に絶種することを避けることは出来ない。


SUGOI-neは宇井清太新発見のラン菌によって、世界で初めて自生地における埴生、
「炭素循環」の再現に成功したコンポストである。

ラン栽培のほとんどの人が、この炭素循環による「糖」の凄さを知らない。
そこで、世界で始めての写真による糖の働きを説明する。
この驚愕の生育を見れば、いかにこれまでのラン菌削除のコンポストによる栽培が、
適確性を欠いた、ランの進化を無視した身勝手な栽培であったかを理解出来よう。

そして、SUGOI-neが素晴らしい生育をもたらすか理解出来よう。
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   驚愕の
      SUGOI-ne炭素循環「糖」エネルギー
 
               写真で明かす・・・その脅威の生育実証
                                         宇井清太

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